IBMが開発したWatson(ワトソン)とは、簡単に言うと人間の言葉を理解し、膨大なデータをもとに求めている答えを検索し導き出すというものである。
Watson(ワトソン)は、1秒間に8億ページもの文書を読む能力を持っており自律学習することもできる。
これは、『コグニティブ・コンピューティング・システム(Cognitive Computing System)』と呼ばれる。
「コグニティブ」とは、「認知」のことである。
認知とは
人間などが外界にある対象を知覚した上で、それが 何であるかを判断したり解釈したりする過程のこと。
wikipediaより
日本語で言いかえると認知型システムである。
IBMでは、人工知能(AI)と区別し、コグニティブ・コンピューティング・システムと言っている。人工知能とはゴールが異なるためだ。
人工知能は、人間ができることのイミテーション(模倣)をゴールとしている。
コグニティブ・コンピューティング・システムの方は、人間の意思決定を支援するためのシステムという位置づけだ。
ところでこのWatson(ワトソン)という名前は、IBMの創立者であるトーマス・J・ワトソンから取られたそうである。
2011年2月16日のことである。
Watson(ワトソン)が、米国の人気クイズ番組「ジョパディ!」に挑戦し、ワトソンが優勝した。
人工知能が人間のクイズ王を超えた瞬間であった。このことは大々的にニュースとなったため知っている方も多いと思う。
IBM 奇跡の“ワトソン”プロジェクト: 人工知能はクイズ王の夢をみる
このWatson(ワトソン)が得意とするのは、コールセンターのような業務である。
顧客とオペレーターとの会話を理解し、顧客の質問に最適な回答をオペレーターに伝えるといったものである。
また、医療関係にも使える。
多くの医学論文を読み、学習することで、例えば、患者が症状を医師に伝えると横でWatson(ワトソン)がその会話を聞き、正しい病名を医師に伝えるといったものだ。
既にWatson(ワトソン)を使い、わずか10分間で難病患者の病名を正しく言い当てたという報告もある。
これからは医療現場でも使用する場面が増えそうだ。
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スマートマシンとは、自律的に自ら状況に応じて判断して行動するマシン(機械)のことである。
これには、Watson(ワトソン)の他にロボット、自動運転自動車も含まれる。
将来、私たちが行なっている仕事の多くは、このスマートマシンに取って代わられると言われている。
将来、スマートマシンに奪われる可能性がある仕事
小売店販売員
会計士
一番事務員
セールスマン
一般秘書
飲食カウンター接客係
商店レジ打ち係や切符販売員
箱詰め積み降ろしなどの作業員
帳簿係などの金融取引記録保全員
大型トラック・ローリー車の運転手
コールセンター案内係
乗用車・タクシー・バンの運転手
中央官庁職員など上級公務員
調理人(料理人の下で働く人)
ビル管理人引用 ダイヤモンドオンライン http://diamond.jp/articles/-/76895?page=2
私たちの仕事は大きく変わることになりそうだ。
はたして、これは人類に取って良い未来なのだろうか。
車椅子の天才物理学者ホーキング博士は、こう述べている。
「人工知能の進化は人類の終焉を意味する」