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科学(宇宙、物理学、数学) 3分でわかるシリーズ

3分で分かる「二重スリット実験」【電子は粒子であり波?】(わかりやすく解説)

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初級編(50%の二匹の猫)

今から説明することは、電子などの極めて小さい、ミクロの世界の話である。

物理学の知識がない方にも分かるように、電子の代わりに猫を例にして説明したい。

ここから説明したいのは、猫(電子)の振る舞いについてである。

さて、あるところから解き放たれた一匹の猫が50%の確率で木の右か左を通るとする。

木の周辺は真っ暗で私たちは何も見えない。

このとき50%の確率で左を通る猫と50%の確率で右を通る猫が同時に発生しているのだ。

猫が二匹になっているのではない。

猫の通る場所が確定していないのである。

そのため確率的に通る場所を示すしかない。

 

そんな馬鹿なっ!と思うかもしれない。

私たちが知らないだけでどちらかを通っているはずだと思うだろうがミクロの世界では通用しない。

信じられないかも知れないが、このように考えないと説明がつかない事象がミクロの世界では起きている。

それでは光を当ててみれば、木のどちらを通ったか分かるのではないかと思うだろう。

ところが、光を当てるとその瞬間に確率的に存在していた50%の二匹の猫から、木のどちらかを通っている1匹の猫になってしまうというのだ。

物理学の世界で最も一般的な解釈は、観測した瞬間に50%の二匹の猫が1匹の猫に収束するというものだ。

コペンハーゲン解釈と呼ばれる。

なぜそうなるのかは考えてはいけない。

この考え方を無条件に受け入れさえすれば、全てうまく説明できるのだから。

もう一つの解釈(多世界解釈)

もう一つの解釈がある。

多世界解釈と呼ばれるものである。

50%の二匹の猫はどのように解釈されるのだろうか。

あるところから解き放たれた一匹の猫が50%の確率で木の右か左を通るとする。

ここは同じである。

そして50%の確率で左を通る猫の世界と50%の確率で右を通る猫の世界の二つが存在している。

ここが異なる。(一つの世界か二つの世界の違い)

 

光を当てた瞬間、私たちは、猫が左にいるのか右にいるのかを知ることになる。

もし、猫が左にいたとしたら、木を通り過ぎるときから自分はもともと猫が左を通り過ぎる世界にいたことになる。

そして別の世界の自分は、木を通り過ぎるときからもともと猫が右を通り過ぎる世界にいることになる。

言いかえると左を通った猫を見た自分の世界と、右を通った猫の自分の世界が並行に存在しているのである。

とても奇妙な考え方であるが、現在、この考え方を支持する人が多い。

コペンハーゲン解釈との違いについてであるが、コペンハーゲン解釈では、世界は一つであり、猫は左を通った猫と右を通った猫は確定しておらず、確率的に存在している。

それに対して多世界解釈では、左を通った猫の世界と右を通った猫の世界の二つが並行して存在していると考える。

上級編(二重スリット実験)

「50%の二匹の猫」は、「二重スリット実験」を分かりやすく説明するためにシンプルにしたものである。

では「二重スリット実験」とはどんなものであるのか。

次のような2つのスリットがある板に電子を当てるという実験である。

電子は、スリットの向こう側にあるスクリーンに当たり、当たった場所に模様を作る。

電子は、一つ二つと数えられる粒子の集まりである。

イメージしやすくするため、ここで、パチンコ玉をスリットに発射した場合をイメージしてみる。

スリットが1つの場合、スクリーンに作り出される模様は次のようになる。

スリットが2つの場合、スクリーンに作り出される模様は次のようになる。

次にパチンコ玉ではなく、電子だったらどうなるだろうか。

電子一つ二つと数えられる粒子なのでパチンコ玉のときと同じになると思うだろう。

スリットが1つの場合、電子はスクリーンに次のような模様を作る。

パチンコ玉と同じである。

スリットが2つの場合はどうなるであろうか。

何と次のような縞模様になるのである。

パチンコ玉の場合とは異なる。

これはどういうことか。

このような縞模様は、池などに石を投げた時の波紋で説明できる。

電子は粒子ではなく波のようにして広がって進むということなのだろうか。

とてもイメージしにくいだろう。

私たちはどう理解したらよいのだろうか。

50%の二匹の猫の例を思い出してほしい。

電子は、2つのスリットに発射されたとき、「50%の二匹の猫」の例と同じように場所は確定しておらず、確率的に二つのスリットを通過していると考えるのである。

正確に言うと二つのスリットだけでなく、複数の場所に確率的に存在しているのである。

そしてその確率的に存在している状態が波に似ており、波同士がぶつかり合うところがより波が高くなる。

波が高いところが電子が存在する確率が高い場所であり、スクリーンに当たった瞬間、粒子が一つの場所に収束して縞模様となるのである。

物理学の世界で最も一般的な解釈は、こう理解されるのである。(コペンハーゲン解釈)

納得いかないところがあるが、このような理屈を落としどころにしているのである。

ここで疑問が生じる。

二つのスリットだけでなく、波のように広がりを持って、その広がったそれぞれの場所に同じ確率で存在しているといっても、私たちが知らないだけであって実は、電子は場所を確定させながら飛んでいるのではないだろうかと思うだろう。

そこで2つのスリットを通る瞬間に光を当てて、どちらのスリットを通ったか観測すると分かるのではないだろうか。

実際にやってみると更に奇妙がことが起きるのである。

パチンコ玉を二つのスリットに発射したときと同じように2つの縞模様となるのである。

何と複数の縞模様が消えてしまうのである。

これはどういうことか。

電子を観測したことが、スクリーンに出来る模様に影響したということか。

物理学の世界で最も一般的な解釈では、電子を見た瞬間、確率的に波のように広がっていた電子は、1つの粒子に収束するということである。

そのため、一度、収束した電子は粒子としてしか振舞えず、パチンコ玉を二つのスリットに発射したときと同じように2つの縞模様となるのである。

何とも不思議な話である。

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