「時計じかけのオレンジ」は、アンソニー・バージェスの小説(1962年)を原作としてスタンリー・キューブリックにより映画化(1971年)された。時代設定が未来であるため、一応SF映画である。
内容
アレックスらグループ4人組の話である。
いろいろ悪行を行うが、作家の家で「雨に唄えば」を歌いながら暴れるシーンは有名である。
「雨に歌えば」は、ミュージカル映画「雨に歌えば」でジーン・ケリーが土砂降りの雨の中でタップダンスを踊りながら歌う曲である。
アレックスは、仲間から裏切られて警察に逮捕されてしまう。
しかし、アレックスは、精神を改造する療法の被験者となることと引き換えに刑期を終える。
この治療は、椅子に縛り付けられて瞬きできないように瞼を開かせる器具をつけられるが、その時に流れるのがベートーヴェンの交響曲第九番であった。
このシーンも有名である。
キューブリックらしく映像、セットのすべて細部にわたってに凝っており素晴らしい。とにかくインパクトがある作品である。
時計じかけのオレンジの意味であるが、ロンドンの下町言葉で「何を考えているか分からない変わった人」ということらしい。
時計じかけのオレンジの小説は長らく最終章がカットされていたが、現在、その最終章が含まれた完全版が早川書房から発売されている。映画版は、もともと最終章は含まれていない。
時計じかけのオレンジ 完全版 (ハヤカワepi文庫 ハ 1-1)