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未来日記「犯罪予知システムとマイノリティ・リポート」

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今は2035年。

以前は、AI(人工知能)と呼ばれていた情報技術が今や当たり前のように社会に浸透している。

コンピュータは、中央処理装置(CPU)が計算を行うことでアプリケーションを動かしたり、ネットにつないだりさまざまな処理が行える。

このCPUはコンピュータには欠かせないものであるが、CPUがコンピュータを動かしていることはほとんどの人は意識していない。

これと同様にAIは、製品やサービスの中核となる技術ではあるが、もはや当たり前の技術であり、表に出ることか少なくなった。

もはやAIという言葉自体、死語となってといる。

ここで紹介する犯罪予知システムもAIを搭載している。

犯罪予知システムは、2010年代後半から実用化されたシステムである。

このシステムは、犯罪が起こる場所と時間を予測するというものだ。

過去の犯罪データをもとにディープランニングという手法を使い、

犯罪予知システムに犯罪データを学習させているのだ。

学習した犯罪予知システムは、犯罪が起こる場所と時間帯を確率的にはじき出すことができるようになる。

これにより、重点的にパトロールする場所を決めることができるため、犯罪を未然に防ぐ効果があるというわけだ。

画期的な技術で東京オリンピックで導入されたが、思ったほどの効果は上がらなかったようだ。

その後、犯罪予知システムは、さらに進化を遂げ、2030年代に入ると各個人の行動を犯罪予知システムが学習し、犯罪を起こす可能性がある人物を特定できるようになった。

警察官は、犯罪を起こす可能性のある人物をマークすることで犯罪を防ぐことができるという効果がある。

このシステムのおかげで犯罪は激減した。

いったん激減したかのように見えた。

実は、犯罪集団も犯罪予知回避システムを開発していたのだ。

どうやって犯罪予知システムの目をかいくぐるかを犯罪予知回避システムが教えてくれるのだ。

犯罪者は、犯罪予知回避システムを使い、このシステムの指示通りに動くだけ。

それだけで犯罪が行えてしまう。

まさにいたちごっこである。

話は元に戻し、犯罪予知システムであるが、いくら精度が上がったといっても0.003%は、誤りが起き得る。

もし、犯罪予知システムにより犯罪を起こす可能性がある人物に指定されたらどうなるのか。

その人物には、犯罪予防省から次の文書がメールで届く。

  • 犯罪予防省は、国民の皆様が安心して暮らせる社会の実現に勤めています。
  • そのため、社会に悪影響を及ぼす人物について予防処置を施すことがあります。
  • このたび、Aさんは、これから1ヶ月以内に犯罪を起こす可能性が非常に高いという判定がされました。
  • そのため、あなたの行動は制限され、監視対象となります。
  • 具体的な理由についてお知りになりたいと思いでしょうが、犯罪予知システムの保護のため、Aさんにこれ以上、詳しい情報は提供できません。
  • 自分の行動、交友関係などを大きく見直すことで改善を図る方もいます。
  • 具体的には、以下のサイトを確認して頂き、改善されることをお勧めします。
  • 良い国民であるためのポリシー
  • 犯罪予知システムは完全ではありません。
  • この決定に不服がある場合は、こちらのフォームから申し立てしてください。
  • 申請は1回のみです。
  • ご理解とご協力をお願い致します。

身の潔白は、自分で証明しないといけないという訳だ。

この申請フォームも犯罪予知システムに学習させて精度向上に努めているのだ。

この申請フォームは、実は人が読んでいる訳ではない。

申請フォーム受付システムが読んでいるのだ。

これもディープランニングにより学習されている。

ほとんどの申請フォームは、このシステムが処理するが、0.01%は判定不能なものがでるため、その場合のみ職員が目てみて判断しているのだ。

犯罪予防省では、マイノリティ・リポートと呼んでいる。

これも数年後には、システムのみで判断されるようになる。

ある意味、我々人間は、機械に監視されているという訳だ。

最近では、犯罪予知システムに目を付けられないようにするように、変わったことをする人が減ったように思える。

犯罪を起こしそうな人には近づかなくなり、一種の村八分のようになっている。

子供たちは、「犯罪予知に目を付けられるよ」という言葉が合言葉のように言われる。

この子たちが大人になるときには、どのような世界になっているのだろうか。

いずれ機械に支配されてしまうのだろうか。


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