オートファジーとは何だろう。
巷で言われているが「少年ジャンプ」に連載されている島袋光年氏の人気漫画「トリコ」に出てくるらしい。漫画では細胞が自らのタンパク質を分解してエネルギーを作り出すという設定らしい。今回のノーベル賞を受けてオートファジー登場話3話分を12日までの限定で無料公開したそうだ。
トリコ モノクロ版 16 (ジャンプコミックスDIGITAL)
オートファジーの研究者は感心していたとのことである。
話はもとに戻して今回、ノーベル賞となったオートファジーについてである。
オートとは自分、ファジーとは食べるということらしい。つまり自分を食べるという意味である。少々怖い。
ファジーには、外部から侵入した細菌などを食べる、マクロファジーという細胞がある。こちらはわりと名前を知っている人は多いと思う。
人間の体の中では、古くなったタンパク質などを分解して出来たアミノ酸を新しいタンパク質の再合成に使うというリサイクルが行われている。
このリサイクルシステムのうち分解に関わる仕組みがオートファジーだ。
人間の体の中では、日々、タンパク質が約400g合成されている。食事から摂取しているタンパク質はごくわずか80g程度だ。不足している分は、このオートファジーというリサイクルシステムを使い合成しているらしい。
この仕組みがあるおかげで食事を全く取らなくても、水だけで1ヶ月は生きられるというからすごい。
研究者でないわれわれからすると、これが役に立つのか知りたいところであるが、オートファジーは、ガンにも関係しているらしく、オートファジーを活性化させたり、停止させたりすることでガン治療への応用が期待されている。
早くこのような研究成果を実用化して欲しいものである。