宇宙には、想像を絶するほど巨大な恒星が数多く存在している。その中でも「ウェスタールンド1-26(Westerlund 1-26)」は、特に注目すべき超巨星である。この恒星は、地球からおよそ15,000光年離れた、いて座方向の若い星団「ウェスタールンド1」に位置している。太陽の約1,951倍から2,544倍もの半径を持つと推定されており、現在知られている中でも最大級の恒星のひとつである。
このサイズがいかに異常かを示すために、太陽系のスケールで考えてみよう。仮にウェスタールンド1-26を太陽の位置に置き換えた場合、その表面は木星の公転軌道、つまり太陽からおよそ7億8千万キロメートルの距離まで達する計算になる。地球はもちろん、火星、木星といった惑星はすっぽりとその内部に収まってしまうことになる。
一方で、かつて観測史上最大の恒星とされていた「おおいぬ座VY星(VY Canis Majoris)」もまた異常なサイズを持つ超巨星である。かつては太陽の2,000倍以上の半径と考えられていたが、近年の観測や推定値の見直しにより、その数値は太陽の約1,420倍程度とされ、現在では大きさのランキングで6位前後に位置づけられている。
このような巨大な恒星は、「赤色超巨星(red supergiant)」または「極超巨星(hypergiant)」と分類され、寿命が非常に短く、最終的には超新星爆発を起こして崩壊する運命にある。そのため、宇宙の中でも稀少かつ短命な存在であり、発見されること自体が非常に貴重である。
観測技術の進歩により、我々はようやくこれらの天体を認識できるようになったが、宇宙の広さを考えれば、ウェスタールンド1-26よりも大きな恒星がまだ見つかっていないだけかもしれない。今後の天文学の進展により、さらに巨大な恒星が発見される可能性は十分にある。

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