ソイレント・グリーン(Soylent Green)は、1973年に公開されたSF映画である。原作は、ハリイ・ハリスンのSF小説「人間がいっぱい」である。
爆発的な人口増加により資源が枯渇し、緑ある自然がまったくなくなってしまった世界。
肉や野菜などの本物の食品は稀少で高価なものとなり、特権階級以外の人々は、ソイレントグリーンという合成食品を食べていた。
主人公は、警官役のチャールトン・ヘストンである。
ソイレントグリーンの原料は何なのか。
映画の終盤、主人公は驚愕の事実を知る。
以上がストーリーの簡単な説明である。
この映画の中で最も印象に残っているのは、主人公の親友である老人が「ホーム」と呼ばれる場所に行くシーンである。
そこで今では見ることが出来ない大自然の映像とともに、ベートーベンの交響曲第6番「田園」、そしてグリーグの「ペール・ギュントの朝」のクラシック音楽が流れ、老人は安らかに息を引き取るといったシーンである。
これほど自然が美しく見える映画はあっただろうか。
エンディングは自然の映像とともに「ペール・ギュントの朝」が流れるがとても悲しい映像に見える。
SF映画の傑作である。
老人役の名優エドワード・G・ロビンソンは、本作が遺作となった。
撮影時、ロビンソンはほとんど耳が聞こえない状態であった。
「ホーム」の撮影の9日後に亡くなったそうだ。
役者魂である。
使われているクラシック音楽は以下の通り。
チャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」
ベートーベンの交響曲第6番「田園」
グリーグの「ペール・ギュント」の朝
アメリカのアマゾンであるが、何とソイレントグリーンのクラッカーが売られている。
https://www.amazon.com/Soylent-Green-Crackers-4-4-Ounce-Pack/dp/B005H5ZOEU