目次
1.インテリア仏像フィギュアとは
通常、仏像の材質は木彫、乾漆、塑像、鋳造、石仏の5種類である。
一方、アニメのキャラクターなどを形どったフィギュアと呼ばれている人形は、ポリストーンという素材を使用している。
ポリストーンとは、石粉と石膏に合成樹脂を混ぜて作られる造形用の材料のことである。
石に近い重さ、質感を持つ。
最近、ポリストーンという素材で出来た仏像フィギュアがとても人気がある。
フィギュア人形というとおもちゃをイメージするが侮ってはいけない。
この仏像フィギュアは本物に近い、精巧な作りとなっており仏像に興味がなくても実物を見ると絶対欲しくなる一品である。
2.本物に近いからこそ、見ているものの心を和ませる
この仏像フィギュア制作には、本物に限りなく近いものを作りたいというこだわりがある。
制作しているのは、インテリア仏像専門店「イSム」である。
「イSム」という名前は、ism(=流儀)から来ているそうだ。
仏像フィギュアの制作の過程は次の通り。
原型師が仏像ごとに制作された型を使用し、もとになる仏像を成形する。
その仏像に職人が丁寧に色を塗っていく。
小さいものでも40時間くらいかかるそうだ。
原型は、様々なアングルから撮影された本物の仏像の写真をもとにしている。
展覧会の図録や国会図書館の資料写真も参考にしている。
写真では分からない細かい部分は、原型師と一緒に本物を観に行くこともあるそうだ。
この細部にも及ぶこだわりがあるからこそ、精巧な本物に近い仏像フィギュアが作れるのである。
そして本物に近いからこそ仏像フィギュアは、観るものの心を和ませるのである。
3.阿修羅の仏像フィギュア
「イSム」では様々な仏像フィギュアが売られているが、一番人気は「阿修羅像」である。
特に女性にダントツで人気がある。
哀愁の守護神 阿修羅
娘を奪われたことに怒り帝釈天と止むことのない戦いを続けていた阿修羅ですが、釈迦の説法を聞いて仏法に帰依し、仏法を守る守護神となりました。釈迦如来を守る八部衆のほか、千手観音を守る二十八部衆にも取り入れられています。
争いの耐えない世界「修羅道」を司ることから通常怒りの表情で表わされることが多いのですが、光明皇后が造らせたというこのモデル像は、憂いを帯び、どこか少年のようなあどけなさを感じさせます。三つの面はすべて表情が違い、向かって左、右、正面の順に成長し、最後に仏道に目ざめる過程を表すとも言われています。HP「イSム」より引用
次の写真を見て欲しい。
細部までこだわり抜いた本物の造形である。
フィギュアだからこそ、このような精巧な作りができるのである。
インテリアとして部屋に飾るのも良いだろう。
この殺伐とした世の中、インテリア仏像を眺めることで心が穏やかになるに違いない。